基礎知識

ミルワームを繁殖させてみよう!方法や注意点を説明します!

こんにちは、Youreptilesです!

今回は、爬虫類の餌としてとっても優秀なミルワームの繁殖方法を説明していこうと思います。

・生餌を繁殖させてみたかった

・なるべく低コストで餌を与えたいと思っている

・ミルワームを繁殖させているが今後注意する事はあるのかな?

などと考えている方にオススメの記事となっています。

ハニーワームとは?レオパのパワーフード!!超栄養価満点!拒食に有効?ハニーワームってご存知ですか? 爬虫類を飼育している方なら一度くらい聞いたことがあるワードではないでしょうか? ハニーワーム...
レオパードゲッコー拒食対処法
レオパやニシアフが拒食!?その時の対応を紹介します!【実体験あり】こんにちは、ユーレプタイルズです! この記事にたどり着いたということは、飼っているレオパードゲッコー(ヒョウモントカゲモドキ)やニ...

 

ミルワームについて

ミルワームってどんな生き物?

ミルワームとは、ゴミムシダマシ科の幼虫の総称の事で、成虫になると黒い甲虫になります。

爬虫類を飼育しているうえで、ミルワームの状態を見ることは多いと思いますが、成虫の状態をみる事はあまりないと思います。

ミルワームの状態とは大きく違って、成虫は真っ黒の1~3cm程度の甲虫ですので、まずその姿を受け入れる事ができなければ、繁殖させるのは少し難しいかもしれません。

コオロギやデュビアなどで生餌を見慣れている人であれば平気だと思います。

ミルワームが生餌にオススメな理由

まずミルワームは、ペットショップやネット通販・ホームセンターなどで安易に手に入ります。

良質なたんぱく質であり、生餌を餌とする爬虫類にとってはとても良い栄養源です。

生餌を与えたいけれど、コオロギやデュビアは虫っぽさが強すぎて、ピンセットで掴んだり、そもそも見るのも苦手だと思っている爬虫類飼育者にとっても、ミルワームの形状はそれらとはかなり異なりますし、飛んだり跳ねたりしないので、生餌初心者の方でも爬虫類に与えやすくなっています。

created by Rinker
ノーブランド品

ミルワームを生餌で与えようと思うときは、カルシウムなどの爬虫類用サプリメントをダスティングしてから与えるようにしてくださいね。

created by Rinker
GEX EXOTERRA(ジェックスエキゾテラ)

ミルワームを育ててみよう!

ミルワーム繁殖の必要物品

ミルワームを繁殖させるために最低限必要なものは下記になります。

・ミルワーム
・20cm程度のタッパーや虫かご
・ミルワームの餌
・水
・ピンセット

ではそれぞれの説明をしていきます。

ミルワーム

上記にも書きましたが、色々な場所で購入する事ができます。

筆者は近所にペットショップやホームセンターが無いので生餌購入時はいつもネットで購入しています。家で居て生餌が手に入るのはかなりありがたいですが、送料がかかるので、家の近くにペットショップなどがある人はかなりうらやましいですね。

created by Rinker
ノーブランド品

タッパー・虫かご・プラスチックケースなど

20cm程度と書きましたが、筆者がその程度の大きさのタッパーで問題なく飼育しているので記載させてもらったのですが、一気にたくさん飼育したい場合は大き目のものを用意してもらっても大丈夫ですし、多少小さくても問題ないと思います。

100均で買えるようなもので特に問題ありませんが、空気穴がないものであれば、上部にキリなどで空気穴をあけて使用してください。

 

ミルワームの餌

ミルワームは餌が無くなると共食いをしてしまうので、常に餌は充分与えておくようにしましょう。

一般的に言われているものであれば、【ふすま】と呼ばれる餌があります。

また、筆者はパン粉も使用してみましたが、こちらでも問題なく繁殖させる事ができました。パン粉はスーパーにも売っているので、ふすまを切らしてしまった時にも良いですね。

粉を粉砕させたほうがミルワームも食べやすいとは思うのですが、そのまま与えても普通に食べていました。

ふすまやパン粉であれば、床材を用意する必要もないので、初めはこのあたりを準備するのが良いと思います。

上記以外にも、葉野菜のくずやカブトムシ等の餌の昆虫ゼリーも与えていましたが、それらも食べていました。この辺りも特に処理せずケースに入れておくだけで食べてくれました。

こうしてみると、餌がとても手に入りやすく、元々爬虫類の餌として購入し余っているものなどで代用できるのがミルワーム繁殖での良いところですよね。

ドッグフード乾燥小魚なども餌になるようです。これらはさすがに大きすぎるので、与える際はミキサーなどで粉砕させると良いでしょう。

これは言わずもがな、ミルワームやゴミムシダマシ(成虫の事)に与える用の水です。

1日1回程度霧吹きで水を与えていました。

湿度にはやや弱いようなので、あまり水は与えすぎなくても大丈夫ですし、葉野菜のくずや昆虫ゼリーなどを餌として入れている時は霧吹きも不要です。

ピンセット

これは、産まれた幼虫を餌として与える場合や、移動させたい時・死んでしまった成虫を回収する時などに使用します。また幼虫の間は成長に伴い数回脱皮をするので、ゴミとなった殻を取り出す事にも使えます。

爬虫類飼育をしていてピンセットを持っていない人はあまり居ないと思うので、持っている人は新しく購入する必要はありません。

また、あまり先端が尖っているかどうかなども気にする必要はありません。

ケースのセッティング

必要物品が準備できたら、さっそくケースのセッティングをしていきましょう。

といっても、本当に簡単な話なのですが、

①用意したケースにふすまやパン粉を床が見えなくなるほど敷き詰めます

②ミルワームを入れます

③水を吹きかけます

以上です!

これでどんどん繁殖していってくれます。

繁殖環境

繁殖させるための室温なのですが、25度~30度の温度設定で繁殖してくれます

レオパードゲッコーなどの飼育温度設定と似ていますので、同じ部屋で繁殖させることができますね。

また25度以下になってしまうと死んでしまうのかというとそうではありません。25度以下になると交尾をしにくくなるだけで、幼虫も成虫も20度前後まで室温が下がってしまっても問題はありません。

繁殖スピードについて

室温にもよりますが、おおよそ数週間~数か月程度で幼虫が蛹になり、そこから1~2週間程度で成虫となります。

その成虫が卵を産み、それが孵化するまでにさらに1か月前後はかかります。

最初の幼虫は本当に小さくて、肉眼で確認するのがやっとと思うくらいなので、そこから餌として与えられる大きさになるまでにはさらに1か月程度かかります。

という事で、第一陣のミルワームを購入し、そこから繁殖したミルワームを与えるまで、2~5か月程度はかかることになりますね

早く繁殖させたい場合は、やはり室温を高めに設定しておくのが良いと思います。

 

ミルワーム繁殖における注意点

カビが生える可能性がある

【飼育物品:水】の所で、湿度を低く設定しておくほうが良いとお伝えしましたが、湿度が高い事で床材や餌にカビが生える可能性があります。

カビはミルワームにも人間にも爬虫類にも良くないので、発生させない事が一番です。もしカビが生えている所を見つけたら、すぐに除去しましょう。

また、数日前に与えた葉野菜が残っているなどの状態は湿度にもカビ発生にも衛生的にもあまりよくないので、数日前に与えた餌のカスなどが残っている場合も、定期的に取り除く事をお勧めします。

ダニが沸く可能性がある

これは本当に大問題です。実は筆者も一度ダニを沸かせてしまった事があります…。

ダニは一度沸いたら、ミルワームの繁殖スピードなんて目じゃないくらいのスピード感で繁殖していってしまい、気付かず数日放置するだけでミルワームケースを乗り越え、部屋の色々な所まで行ってしまいます。

ダニを予防するためには、まず購入した時に一緒に入っている床材や餌は、ミルワームを繁殖させるために用意したケースには入れないようにしてください。もともとのケースにダニが入っている可能性は比較的高いです。そのため、新しいケースには、新しい床材新しい餌・そしてミルワーム生体のみを入れるようにしてください。

またここでも湿度の話になりますが、高湿度はダニを繁殖させやすいため、やはりあまり湿度を高くしない事が重要です。

もしダニが湧いているのを発見してしまったら、ミルワームは餌としてなるべく早く与え切り、成体は破棄するしかありませんでした。(成体にもダニが付着しており取り除けなかったため)

とにかく、ダニは発生させないこと・発生に気づいたら、人間の生活が脅かされないために早めに処理する事が必要です。

間違ってもダニ駆除のために害虫駆除スプレーは使用しないでくださいね、ダニのみでなくミルワームも爬虫類も死んでしまう事になります。

おわりに

どうでしたか?

最後にやや怖い事を書かせてもらいましたが、基本的には注意していたら特に問題なくミルワームは繁殖させる事ができます。

繁殖させるために用意する物品も低コストで用意できるものばかりですし、繁殖がうまくいけば、自分が育てたミルワームのみを生餌にし続ける事もできるくらい多くなってくれます。

ミルワームとうまく付き合い、爬虫類育成ライフを楽しんでもらえたら幸いです!

RELATED POST